夏の終わりに
この記事は約 2 分で読めます。
前任の総理大臣が退陣表明をしてから、早いものでもう1年が経過しました。
あれから1年。
当時は1年も経てば新型コロナ感染症も、完全収束とはいかないものの、ある程度収束に向けた見通しがついているのではないかという希望的観測もありましたが、後任者の対応も含めて、ワクチン以外に効果的な対策もないまま、1年を徒過してしまったように思えてなりません。
聞くところによれば、ワクチン接種も新型コロナ感染症対策として十分かと言えば必ずしもそうではないようで、社会的防衛としては、ワクチン頼みになるのは危険でもあるようです。
「自助、共助、公助、そして絆」
そんな標語めいた首相の政治的信条は、これほどの感染症拡大の前にはかすんでいるはずですが、政府の新型コロナ感染症対策を見る限り、今もこの標語に足をからめ取られているようです。
前回の投稿から今回までの間に、東京オリンピックが開催され、パラリンピックも半分ほど日程が終わっています。
これに合わせるように東京の新型コロナウイルス新規感染者は急増し、昨年同時期の約10倍となっています。
ここ数日間の新規感染者の減少傾向は、2週間前のお盆休みが影響しているともささやかれていて、なるほど東京周辺の新規感染者数はむしろ増大していて、重症患者数は連日過去最高となっています。
ちなみに、この期間中、国会は閉会されたままでした。
そのため新型コロナ感染症対策のための補正予算も組めません。
野党からは、憲法53条による国会召集要求が正式に提出されていますが、提出から1か月半、内閣は国会召集を拒み続け、憲法違反状態が継続しています。
首相官邸のウェブサイトを見ると、今も「国民のために働く内閣」というフレーズを掲げていますが、本音は「自助」=国に頼るな、なのでしょう。そう考えないと現状とつじつまが合わない。
いざという時に頼れない、頼りにならない、国民の生存すら守れない政府。
敵は本能寺にあるのかも知れません。
夏の終わり、選挙の秋を前に。
関連記事
-
-
オオカミ少年の寓意
昨日4月25日から、東京に緊急事態宣言が発出されました。新型コロナウイルスの感染 …
-
-
取り戻すべきもの
新型コロナウイルスの世界的な蔓延がなければ、今頃は東京パラリンピックが行われてい …
-
-
マイナンバー制度の所内研修を実施しました!
5月20日(金)、所内の弁護士を対象にマイナンバー制度の研修会を行いました。
-
-
新年のご挨拶
あけましておめでとうございます すでに松も取れて寒の入りを迎えましたので、本来な …
-
-
あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます 今年は戌年(いぬどし)です。 「戌」の文字は、武 …
-
-
長すぎる約束
原子力発電所の廃炉をすすめる過程で生み出される放射性廃棄物の処分について、昨日、 …
-
-
香水は苦手
11月に入るとすぐに街の装飾がハロウィーンからクリスマスに切り替えられていますが …
-
-
暴走列車の行く先
5月末までとされていた緊急事態宣言は、結局6月20日まで約3週間延長されることに …
-
-
小田原城
本日は横浜家庭裁判所小田原支部での調停のため小田原へ。期日終了後、裁判所にほど近 …
-
-
地下倉庫に眠る
昨日のニュースですが、「働き方改革」法案に関連して、裁量労働制を巡る不適切なデー …
- PREV
- 改むるに憚ること勿れ
- NEXT
- 秋のたより