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無期転換ルール取組促進キャンペーン

 

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厚生労働省が、今日9月1日から「無期転換ルール取組促進キャンペーン」を始めました。

契約社員やパートタイマー、アルバイト、派遣社員、非正規労働者などいわゆる「正社員」と呼ばれている以外の雇用形態の多くについては雇用期間が定められています。このような雇用契約形態のことを法律上、「期間の定めのある労働契約」(労働契約法17条1項、以下「有期労働契約」と言います。)と呼ぶことになっています。

 このような有期労働契約について、厚生労働省がこの9月から10月にかけて、「無期転換ルール取組促進キャンペーン」と銘打って事業主側・労働者側双方に向けた制度の周知徹底を図ることが発表されました。

 労働契約法18条1項は、有期労働契約が繰り返し更新されてその期間が通算5年を超えた段階で、労働者の申し込みによってその後の新たな労働契約については期間の定めのないものへと転換することが出来る旨を定めています。従来、雇い止めの不安の下で働いてきた有期労働契約の当事者に対し、雇用の安定を図り、安心して働き続ける事の出来る社会を目指すための制度です。
 この法律は2013(平成25)年4月1日に施行され、これ以降に締結された有期労働契約の当事者全てが対象となります。つまり、2018(平成30)年4月1日からは、現実にこの法律の下、有期労働契約を期間の定めのないものとする権利(無期転換権)を行使できる労働者が多く生まれるということです。

 しかし、今年5月の日本経済新聞の報道によれば、この制度の対象となる労働者の8割が制度の存在を知らない、内容はよくわからないと回答しているとのことで、現実に権利行使の機会が確保できるのか非常に危ぶまれます。

 また、同法律は、無期転換権を行使した労働者の期間以外の労働条件については従前の労働契約と同様にすると定めており、転換権を行使した労働者についていわゆる正社員と同様の労働条件になると定めているわけではありません。そうなると当然これを受け入れる会社側においても、無期転換権を行使した労働者を制度上どのように扱うのか就業規則の整備等を進めなければなりませんが、上記報道によれば、会社側についても制度についてよく分からない、知らないと回答した会社も目立ったとのことでした。

 このような実態を受けて、厚生労働省のキャンペーンが開始されるわけですが、果たしてどこまで効果があるのでしょうか。

 キャンペーンの中身を読んでみると、

 事業主側が、無期転換ルールの適用を避けることを目的として、無期転換申込権が発生する前に有期契約労働者を雇止めすることは、労働契約法の趣旨に照らして望ましいものではなく、慎重な対応が必要です。

との記載が為されていますが、制度の周知徹底ということであれば「慎重な対応」などという歯切れの悪い言い方ではなく、このような事業主側の対応は労働契約法の趣旨に反する、という位強気な表現でも良いのではないでしょうか。

 現に、あの東京大学が無期転換ルールの適用を逃れようとしているとの報道もなされており、今後も企業側がなんとか無期転換ルールをくぐり抜けてこれまで通りの流動的な人材活用を維持しようとする例が出てくることが懸念されます。

 ここまで読まれて、自分の雇用契約はどうなっているのだろう、無期転換権を行使できるのかしら、と思われた方は是非当事務所にご相談ください。

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