弁護士の雑記帳 – 東京中央法律事務所

東京中央法律事務所の公式ブログです

*

友情と下心

 

この記事は約 3 分で読めます。

 今年も新語・流行語大賞の候補がノミネートされる季節になりました。
 候補に選ばれて当然と思われる「モリカケ問題」という言葉がノミネートされなかったのは、誰かの「忖度」が働いたのかも知れません。「忖度」はノミネートされたようですが。

 そんなモリカケ問題のカケの方、安倍首相の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設について、今日、文部科学省の大学設置・学校法人審議会(設置審)が開設を認める答申をしたとのニュースが報じられました。先日の総選挙の翌日には答申があるのではと噂されていたので、少し遅れたものの、大方の予想通りの動きと言えるでしょう。

 その総選挙のきっかけとなった、衆議院の解散の意向を安倍首相が記者会見で表明したのは9月25日。この日首相は、夜のニュース番組に慌ただしくはしご出演したのですが、その中のある番組で、この加計学園問題についての質問を受けて、次のように答えていました。

いわば彼(加計学園の理事長)とは、40年来の友人ではありますが、なぜ友人であり続けることができたかと言えばですね、できたかと言えば、まあ、彼はたしかにですね、いろんな学部を作っています。でもその学部ごとに、一度もですね、私にその学部の説明をしたり、依頼されることはありませんでした。友人というのはですね、お互いに相手の地位を利用する、ということをした瞬間にですね、これは友人ではなくなるんだろうと。そういうことがなかったからこそ、私はこの40年間友人であり続けることができたと、こう思っています

 首相がそうおっしゃるのをはなから信用しないとは言いませんが、学生時代からの友人の人脈を、文字通りの財産としてビジネスに生かしている例はいくらでもあるように思います。釣り仲間からもらった1枚の名刺を頼りに商談に結びつけようと必死になるビジネスマンの姿を描いたCMをご覧になった方だっていらっしゃるでしょう。これだって「相手の地位を利用する」ことには違いありませんし、その結果、釣り友達ではなくなるどころか、ますます関係が深くなることだってあるのではないでしょうか。

 先日、安倍首相は、アジアを歴訪するアメリカのトランプ大統領を友人として迎えましたが、その歓待ぶりといったら大変なものでした。破格の歓待を受けたトランプ大統領は、離日の朝、Twitterで次のようにつぶやきました。

My visit to Japan and friendship with PM Abe will yield many benefits, for our great Country. Massive military & energy orders happening+++!

(私の訪日と安倍首相との友情は、我らが偉大な国(米国)に多くの利益をもたらすだろう。軍事とエネルギーの大量注文だ+++!)

 安倍首相の論理によれば、どうやらトランプ大統領はこの瞬間に友人ではなくなってしまったようです。

 - 社会 ,

  関連記事

刑事手続原則と一般国民感情

 ここ最近ネットやワイドショーを賑わせている話題の一つに、東名高速路上でワゴン車 …

無期転換ルール取組促進キャンペーン

  厚生労働省が、今日9月1日から「無期転換ルール取組促進キャンペーン …

まだ大丈夫?

西日本を中心とした豪雨被害に遭われた皆様、今も避難生活を余儀なくされている皆様に …

4月4日は何の日?

  皆さんは4月4日が何の日かご存じでしょうか。 私も最近知ったのですが、なんと …

初めての贈り物

名前は子供への最初の贈り物。 そんな言葉を耳にしたことがあります。 でもその一方 …

住民の立場から

昨日の衆議院本会議での日本共産党の志位和夫委員長の代表質問の際の出来事です。 沖 …

紳士淑女ではない人も

「Ladies and Gentlemen」(レディース・アンド・ジェントルメン …

噴出するセクハラ問題

財務事務次官によるセクハラ問題は、本人の辞任で事態が収束するどころか、今まで表に …

試合終了

ラグビーで試合終了のことを「ノーサイド」と言いますね。試合が終われば、サイド、つ …

地下倉庫に眠る

昨日のニュースですが、「働き方改革」法案に関連して、裁量労働制を巡る不適切なデー …