死票のゆくえ
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先月末に行われた衆議院議員総選挙では、議席を伸ばすかと思われた野党第1党の立憲民主党が1割以上議席を減らす結果となりました。この結果を受けて、立憲民主党の枝野代表は代表を辞任し、すでに代表選挙が事実上スタートしています。
立憲民主党が党勢を拡大できなかったどころか、議席を減らした原因については様々な分析が行われていますが、少し気になるのは、野党共闘路線、特に共産党との連携が失敗だったのではないかという見方です。
もちろん、野党共闘・野党連携のために、自分が投票したい政党の候補者がいなかったので棄権したとか、あの政党と連携している政党には投票したくなくなったとか、そういう人もいるでしょう。
しかし、その反対もあったはずです。巨大与党の失政をただすべく、政党の垣根を越えて共通する政策を掲げて共闘・連携することを支持した人も少なくなかったのではないでしょうか。そうでなければ、与党の大物政治家が小選挙区で苦戦し、中には落選の憂き目をみることになることもなかったでしょう。
最も怖いのは、議席が減った→今までのやり方を否定する、という短絡です。
スポーツのトーナメント試合なら、たとえ10点取っても11点取られれば負けは負け。10点取ったことは思い出にしかならないかも知れません。
しかし、シーズンを通じて得失点差が計算されるならどうでしょう。負け試合の得点も次につながる財産です。
選挙にも似たようなところがあるのではないでしょうか。議席の得失は試合の結果かも知れませんが、死票となった得票までリセットされるわけではありません。逃がした魚を求めるあまり、票を投じてくれた有権者の行動を否定するかのような言辞が幅を利かせるようでは、結局また4年前のような騒動に行き着くのではないかと心配せざるを得ません。
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