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暴走列車の行く先

 

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5月末までとされていた緊急事態宣言は、結局6月20日まで約3週間延長されることになりました。
この緊急事態宣言は、ゴールデンウィーク前の4月25日から始まり、最初は5月11日まで、その後5月31日まで、さらに6月20日までと、小刻みに延長されてきたわけですが、東京に関して言えば発表される新規感染者数こそ減少傾向にあるものの、下げ止まり感もあり、検査数も減少傾向で、本当のところ、感染の広がりが押さえ込めているのかというと、大変心許ないところです。

この間に高齢者向けのワクチン接種は進められていますが、進捗はかならずしも芳しいとはいえません。
このところの新規感染者の減少傾向は、外出自粛、営業自粛という、国民の自助努力によるところが大きいわけですが、自助努力にも限界があります。
まして、7月からのオリンピック・パラリンピックに向けて、オリパラ関連だけがいろいろ緩和されていくのを見て、自粛なんてバカバカしいと思う人が現れるのを止めることはむずかしいと思います。

突然ですが、「がん」という病気をみなさんもご存知と思います。
いまや死因のトップとなっている「がん」ですが、この「がん」という厄介な病気は、簡単に言うと遺伝子の暴走なんですね。
通常の細胞というのは、実は死があらかじめプログラムされているそうです。
「アポトーシス」というそうですが、正常な細胞は体の状態などに合わせて増殖することがありますが、必要がなくなると増殖をやめます。これをひとつひとつの細胞レベルで見ると、時間が経った細胞が死滅することで総量をコントロールするわけです。
ところががん細胞というのは、この死滅プログラムが壊れてしまっているため、ひたすら増殖を続けます。やがて周りの正常細胞の栄養まで奪って暴走を始めるわけです。
これが行き着くところまで行くと、人体の死につながってしまうわけですが、暴走列車の行き着く先はいつだって不幸な終焉です。

あるIOCの幹部によれば、もはやオリンピックの中止という選択肢はテーブルの上に存在せず、世界最終戦争(アルマゲドン)でも起きないかぎり東京オリンピックは開催されるのだそうですが、そんなニュースを聞きながら、遺伝子に組み込まれたプログラムの暴走のことが脳裏をよぎったのです。

どうしてもオリパラを開催するなら、国民として正しい態度は文字通り「静観」ということになるはずですが、「熱狂」をあおる人々が出てくることは確実なので、困ったことになりそうです。

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