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岩手文学に脚光

 

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岩手山

一昨日、芥川賞と直木賞の発表がありましたが、その続報で、岩手文学が脚光を浴びているという報道がありました。

直木賞を受賞した門井慶喜さんの「銀河鉄道の父」が、宮沢賢治の生涯を父の視点で描いた作品とは聞いていましたが、ほかにも岩手関係があっただろうかと思ったら、「おらおらでひとりいぐも」で芥川賞を受賞した若竹千佐子さんは岩手県遠野市出身とのこと。しかも、「おらおらでひとりいぐも」は、宮沢賢治の「永訣の朝」から取られたのだそうです。

「永訣の朝」といえば、

けふのうちに
とほくへいってしまふわたくしのいもうとよ

(あめゆじゅとてちてけんじゃ)

しか覚えていなかったので、そんな「おらおら~」なんてフレーズがあっただろうかと思って調べてみると、ありました。

( Ora Orade Shitori egumo )

ローマ字でした。

死の床にある妹の言葉は別れの言葉(逝く)でしたが、若竹さんはそれを一人で生きていく決意の言葉(行く/生く)に置き換えています。
若竹さんご自身、夫と死別した後に息子さんに励まされて小説教室に通い、この本を書き上げたそうです。実体験に裏打ちされている作品なのですね。
読んでみたくなりました。

ところで、わが事務所にも岩手出身の弁護士がいますが、以前、四ッ谷に事務所があった当時、自席に

下の部屋におります1

とメモを残して離席していたことがあったのは、やはり宮沢賢治の影響2 かと言われました。
宮沢賢治、あなどれません。

 


1. 当時、相談室が別フロアにありました。
2. 元は「下ノ畑ニ居リマス」ですね。

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