弁護士の雑記帳 – 東京中央法律事務所

東京中央法律事務所の公式ブログです

*

英国が欧州連合離脱へ

 

この記事は約 2 分で読めます。

0d0f3b3238f60553f389dc9528eedd45_s

正直、ほとんどの人はこの国民投票の結果を予想していなかったのではないかと思います。もしかしたら、投票した当人でさえ。
現地時間6月23日に行われた英国の国民投票で、欧州連合(EU)からの離脱を支持する票が残留支持票を上回りました。キャメロン首相も辞意を表明し、今後は新政権の下、欧州連合離脱への手続が進められる見通しです。

世界経済への影響は計り知れませんが、その点は他のニュースサイトや評論ブロガーにお任せするとして、このブログでは少し違った観点のことをコメントしたいと思います。

欧州連合は2012年にノーベル平和賞を贈られています。ヨーロッパの平和と和解への長年の貢献が評価されたものですが、その主要国のひとつである英国が離脱をすることで、欧州連合そのものの意味合いが薄れて(あるいは失われて)しまうのではないかと心配しています。

大学で法律の勉強をすると、日本にも大きな影響を与えた外国法として、英米法と大陸法という2つの流れを学ぶことになりますが、ヨーロッパというくくりで見ると、法律の面でもやはり英国というのは一種独特のカラーがあるのです。それが古くは欧州共同体(EC)、後の欧州連合(EU)という形で、フランスやドイツなどと手を携えてきたことには、苦労や葛藤も少なくなかったろうと思うのです。

そんな欧州連合に対してノーベル平和賞授与を決めたのが、過去2度の国民投票でも欧州連合加盟が否決されたノルウェーのノーベル委員会というのですから、いろいろ賛否はあるものの、意義深い授賞だったのです。

今回の事件(といっていいでしょう)の背景には、ヨーロッパに流入する移民問題や域内の経済問題などがあるとされていますが、欧州連合からの離脱によって、英国がそうした悩みからも離脱できるかは不透明なようです。それでもとにかく大陸とは距離を置きたい、と意思表明をしたのは、葛藤の末の我慢の限界だったのでしょうか。せめて「ヨーロッパの平和と和解」まで投げ出すことにならないことを願います。

今回の英国の行動をきっかけに、欧州連合にはすきま風が吹くようになるのか、それとも新しいヨーロッパ連携のありようを模索し続けることになるのか。
目下の参院選でも言われている何とかノミクスなど消し飛んでしまいかねない動きに目が離せません。

 - 社会, 話題, 日記 , ,

  関連記事

ネット選挙運動できるんです

第24回参議院議員通常選挙が公示されました。 今回の選挙から有権者の年齢が18歳 …

元号と長さと温度

5月1日からの新しい元号が発表されました。 「令和」という新元号そのものについて …

無期転換ルール取組促進キャンペーン

  厚生労働省が、今日9月1日から「無期転換ルール取組促進キャンペーン …

森羅万象

森羅万象という言葉が突然話題になっているというので、早速調べてみたところ、国会で …

裁判所の隣の南極・北極

東京地方裁判所にはひとつだけ支部があります。 東京地方裁判所立川支部がそれで、1 …

復興大臣の失言と本音

  (東日本大震災は)死者が1万5893、行方不明者2585、計1万8 …

後悔先に立たず

「イギリス、EUやめるってよ」 というタイトルのブログが乱立するだろうなあと思っ …

オリンピックの「レガシー」

東京オリンピックのための施設建設について、いろいろな意見が交わされています。あま …

刺客

物騒なタイトルで失礼いたします。 よく、政治と宗教と野球の話は注意した方がいいと …

読み間違い

「責ニ任ス」  口語化される前の民法にはよく登場する言葉でした。「責任を負う」と …