弁護士の雑記帳 – 東京中央法律事務所

東京中央法律事務所の公式ブログです

*

慰霊の日

 

この記事は約 2 分で読めます。

東京にいると忘れてしまったり、そもそも知らないという人も多いと思いますが、今日6月23日は沖縄にとって特別な日です。

P1060165

1945(昭和20)年6月23日に沖縄戦が終結したことにちなんで、6月23日は「慰霊の日」とされています。沖縄戦の終結と言っても、日本軍の司令官らが自決したことにより、日本軍の組織的な戦闘が終結したということで、米軍による沖縄戦終結の宣言は7月2日だったそうです。

かつて私たちが弁護団として訴訟を支えた家永教科書裁判の第三次訴訟では、沖縄戦に関する教科書の記述に対する検定意見の適法性も争点に含まれていました。ここでは詳細は省きますが、誤解をおそれずごく単純化すれば、住民の「集団自決」とされるものが住民の意思によるものなのか、日本軍の関与によって死に追い込まれたのか、という問題でした。後者の見地で記述された家永三郎先生の教科書に前者の記述を加えよという検定意見は違法ではないかということです。
1997(平成9)年8月29日の最高裁第三小法廷判決は、一部の検定意見の違法を認めましたが、沖縄戦に関する検定意見については残念ながら含まれませんでした。けれど、沖縄の人々は、住民の「集団自決」とされるものの実態を知っていました。実際に沖縄戦をくぐり抜けてきた人が、自分の身内や親戚にいくらでもいたのですから。

慰霊の日は感傷主義に陥る日ではなく、平和への誓いの日です。軍事的圧倒を「抑止力」と言い換える態度と、沖縄戦によって失われた命を悼む心は、本質的に異なるように思えてなりません。

 - 日記 ,

  関連記事

よいお年をお迎えください

今年も1年お疲れ様でした。 来年もよろしくお願いいたします。

よいお年をお迎えください

今年も1年お疲れ様でした。 来年もよろしくお願いいたします。

やまない雨は

梅雨入り直後、今年の梅雨は「陽性」の雨で、しとしと降り続くというより、降るときに …

最高検の検証結果に思う

もうずいぶん昔の話ですが、いわゆる痴漢冤罪事件の弁護を担当したことがありました。 …

よいお年をお迎えください

今年も1年お疲れさまでした。 振り返ってみると、今年は歌舞伎界、宝塚、旧ジャニー …

花冷えの年度末

東京の桜は昨日満開になったそうです。 東京は、先々週は雪、先週は夏日、そして今日 …

老いと運転

江戸時代の禅僧、仙厓義梵といえば、「○△□図」や「指月布袋図」などのユルい禅画で …

首里城火災

今朝は首里城の火災のニュースで目覚めました。今年4月のパリ・ノートルダム大聖堂の …

雨と傘と電車

東京もすっかり本格的な梅雨です。 雨の季節になくてはならないのは雨傘ですが、その …

死んだ男の残したものは

詩人谷川俊太郎さんが亡くなられました。 その作品は教科書にも取り上げられ、多くの …