再審無罪
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昨日、袴田事件再審の地裁判決で、袴田巌さんが無罪の判決を受けました。
袴田さんは、1966(昭和41)年に強盗殺人と放火の容疑で逮捕され、1980(昭和55)年に最高裁で死刑判決が確定していました。
しかし、昨日の静岡地裁判決は、捜査段階で作成された自白調書は拷問によって強制されたものなので証拠にならない、犯行時の着衣とされたものなどは捜査機関によって捏造されたものなので証拠にならない、それ以外の証拠では有罪を認定できないとして、袴田さんは無罪であるとしたのです。
日本国憲法38条は次のように定めます。
- 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
- 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
- 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。
裁判所は、憲法にのっとった判断を示しました。
証拠の捏造も、自白の強要も、なぜそのようなことが起こってしまったのか、きちんと検証してもらわねければいけません。
無実の人を有罪に、それも死刑囚にしてしまい、長年にわたって死の恐怖にさらしてしまったことは、仮に警察の一部による暴走であったとしても、司法制度の中で生み出されてきたことは否定できません。自白強要を見逃し、捏造証拠を見抜けなかったのですから。
直接・間接に関わった者や組織は反省、謝罪すべきですし、関わっていない者や組織も傍観することなく、こうした悲劇を生まないための検証と努力を重ねなければならないと考えています。
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