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乾燥注意報

 

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 栃木県足利市では2月21日に発生した山火事が、4日経った今日も鎮火には至っておらず、むしろ避難勧告対象世帯は拡大しています。
 東京都青梅市では、23日にたき火の火から住宅やお寺、山林にまで延焼する大きな火災になりました。
 いずれも、乾燥注意報が出ている中での火災でした。

 乾燥注意報という言葉は冬の風物詩のようになっていますが、空気が乾燥すると小さな火事も大きな火災につながりやすいとか、のどを痛めたり、風邪をひきやすいとか、肌が乾燥して美容に良くないとか、そういうことの注意を促しているのだと漠然と考えていました。

 ところが、気象庁によれば、火災発生のおそれがあるので火の元に注意というのが乾燥注意報の眼目というか、本質というか、真髄というか、要諦というか、まあつまりのどやらお肌やらは二の次のようなのです。
 言ってみれば「火災注意報」なんですね。

乾燥注意報は、空気の乾燥により災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。具体的には、大気の乾燥により火災・延焼等が発生する危険が大きい気象条件を予想した場合に発表します。

https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/warning_kind.html

 その証拠に、乾燥注意報は単に空気の乾燥具合である「最少湿度」だけでは決まらずに、木材の乾燥度合いである「実効湿度」の組み合わせで決まっているのだそうです。
 しかもこの組み合わせは地域ごとに違っていて、地域によっては風速まで加味されるのだそうです。
 木造家屋が多い地域では住宅火災が心配ですし、森林の多い地域では山火事にも注意しなければいけません。地域の特性に合わせて注意報を出すというのは合理的です。

 ちなみに、東京の場合は最少湿度25%、実効湿度50%、栃木県では最少湿度30%、実効湿度60%が乾燥注意報の基準だそうです。湿度が高めでも乾燥注意報が出るということは、それだけ火災のおそれが高いということになるのでしょう。

 しかし、先日の東京都青梅市の火災発生地域は、東京都とは言っても背後に山が迫る山間の町です。実際に山にも延焼しました。
 コンクリートジャングルの都心部と同じ基準を当てはめるのはどうなのでしょうか。

 とにもかくにも火事には注意しましょう。
 もちろん、のどもお肌も大切に。

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