後悔先に立たず
この記事は約 2 分で読めます。

「イギリス、EUやめるってよ」
というタイトルのブログが乱立するだろうなあと思っていたら、やっぱり結構あるようです。言うまでもなく、朝井リョウさんの小説「桐島、部活やめるってよ」のパロディですね。
パロディではありませんが、英国の国民投票の結果を冗談か悪い夢だと思いたい人は少なくないようで、Britain(英国)と Regret(後悔)を融合した造語 Bregret とか、Regret(後悔)と Exit(退出)を融合した造語 Regrexit なんていう言葉さえ生まれているようです。
EU離脱の国民投票結果が明らかになった後、英国からのGoogle検索ワードで「 What is the EU? 」(EUとは?)が急上昇したというのですから、よく分からないまま離脱に投票した人々も今さらながらに今回の選択を後悔しているのでしょう。
後悔というと思い出すのが、「後悔先に立たず」ということわざですが、ついでにこんな笑い話も。
国語のテストで、
「後悔( )に立たず」の空欄を埋めよ
という出題に、
「後悔役に立たず」
と答えた生徒がいたとかいないとか。
テストでは正解にはなりませんが、ただ知識を吐き出したのではなく、自分の頭を使って考えたのなら、こっちが一枚上かも知れません。Bregret とか Regrexit なんていう新しい言葉を生み出すように。
さて、私たちにももうすぐ選択の時が迫っています。
このブログをご覧のみなさんも、いろいろ考えるところがあると思いますが、憲法という観点から、投票前に知っておいた方がいいこと、否、知っておくべきことを1つだけ書いておきます。
現在の政権政党が示している憲法改正草案は、近代憲法以降確立された基本的人権、法の支配といった基本的価値を転換するもので、その意味では、最大の友好国・同盟国であるアメリカ合衆国はもちろん、G7に属するどの国とも基本的価値を共有しない国を目指すものです。
「さらば近代国家」を目指すのか否か。
よく考えて投票所に向かいましょう。
後悔は何の役にも立ちませんから。
関連記事
-
-
パンドラ
パンドラの箱の話をご存知ですか。 ギリシャ神話にある話で、全知全能の神ゼウスがパ …
-
-
ウクライナ
芥川龍之介は、羅生門で死人の髪の毛を盗む老婆にも、その老婆から着物を奪い取る下人 …
-
-
改むるに憚ること勿れ
Google Earth(グーグルアース)で千駄ヶ谷駅の南側あたりを見たところ、 …
-
-
まだ大丈夫?
西日本を中心とした豪雨被害に遭われた皆様、今も避難生活を余儀なくされている皆様に …
-
-
岩手文学に脚光
一昨日、芥川賞と直木賞の発表がありましたが、その続報で、岩手文学が脚光を浴びてい …
-
-
無期転換ルール取組促進キャンペーン
厚生労働省が、今日9月1日から「無期転換ルール取組促進キャンペーン …
-
-
香水は苦手
11月に入るとすぐに街の装飾がハロウィーンからクリスマスに切り替えられていますが …
-
-
大阪の住民投票を前に
このコロナ禍の中、明後日の11月1日に大阪で住民投票が行われます。大阪市を廃止し …
-
-
物を言うのは人かカネか
大阪の千里丘陵で日本初の万国博覧会が開かれていた1970(昭和45)年6月24日 …
-
-
沈黙と雌伏
アメリカの大統領選挙がなかなか決着しませんが、現職大統領が開票作業の差止めを求め …
- PREV
- 英国が欧州連合離脱へ
- NEXT
- 約束と異なる新しい判断
