弁護士 服部 咲

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日本には、法律上の性別が同じカップルが結婚できるための法律がありません。そこで、同性カップルが結婚できないことは、憲法で守られるべき個人の尊厳を侵害し、平等にも違反すると裁判所に判断してもらうため、2019年2月14日、全国で一斉に「結婚の自由をすべての人に」訴訟を提起しました(提訴地は、札幌、東京、名古屋、大阪)。

第1回目では、原告の意見陳述が行われ、東京訴訟のある原告は「私は、病気を抱えており、寿命はあと10年あるかどうかです。死ぬまでの間に、パートナーと法律的にきちんと結婚し、本当の意味でのふうふになれれば、これに過ぎる喜びはありません。天国に逝くのは私の方が先だろうと思っていますが、最期の時は、お互いにふうふとなったパートナーの手を握って、『ありがとう。幸せだった。』と感謝をして天国に向かいたいのです」と涙を堪えながら述べていました。同性婚が認められないことの違憲性を問う日本で初めての訴訟であり、各地のメディアにも取り上げられ、社会的な注目が広がりつつあります。

このような訴訟を全面的に支援するため、訴訟弁護団に所属する弁護士の一部とPRのプロフェッショナル等によって、一般社団法人MARRIAGE FOR ALL JAPAN を設立しました。

同法人は、性のあり方にかかわらず、すべての人が、結婚するかしないかを自由に選択できる社会を実現するため、訴訟支援、婚姻平等実現のための情報発信やキャンペーン活動を行っています(今後、全国各地で様々なキャンペーンを実施する予定)。

ご興味のある方は、「MARRIAGE FOR ALL JAPAN」(http://marriageforall.jp/ja/)のウェブサイトを是非ご覧ください。