弁護士 長谷川弥生

前略
 二回目のお便りになりますね。
 最初の「ご挨拶」には、「依頼者の心に寄り添いながら」と書いたのですが、本当をいうと仕事を始めるまではよく分かっていなかった。当然ですね、まだ依頼者にお会いもしていないのですから。でも、この頃はその言葉を実感しています。
 突然ですが、歯医者さんはお好きですか? 苦手だという人も多いけど私は好きです。あの椅子に座って任せておけば良くしてくれるという安心感に包まれるから(うっかり眠ってしまって頬をペチペチされたことも)。
 事務所に相談に来られる方にそんな安心感を与えられるような—事務所の扉を開けたときの不安をすっかり消し去りはできなくても、背中の荷物をこちらに預けて足取り軽く帰ってもらえるような弁護士になりたいと思っています。もちろん、気持ちだけじゃなくて、ベストな結果を獲得できるよう力を尽くします。
 では、また半年後くらいにお手紙書きます(次は固いネタで)。どうぞそのときまでお元気で。

草々