「おばちゃん、誰?」

 少し緊張してこちらを見上げる黒い瞳。そしてさり気なくつながれた小さな手。この手の先には、彼にとって最も大切な人がいます。

 私たちもかつてはみんな子供でした。この子は他所の子だけれど、私でもあり、あなたでもあります。いくつもの手に守られ、いくつもの手をとって育ち、やがてかけがえのないものを守る喜びも知っていくのでしょう。

 暖かな陽ざしの公園での一コマ。新しい年に美しい出会いがたくさんありますように。

瀧 貴美枝