暑中お見舞い申し上げます

 東日本大震災、大津波、原発事故によって被災されたすべての皆様に対し、心からお見舞いを申し上げます。

 今回の未曾有の大災害に直面し、被災者だけでなく国民一人ひとりがどのように立ち向かうかがまさに試されています。何よりも壊滅的な打撃を受けた地域の生活、職場、社会環境の一日も早い再建、復興は、被災者個人の人権を守る観点に配慮して行われなければなりません。

 原発事故は「想定外」の事故ではなかったことが明らかになりました。安全神話が崩壊した以上、これまでの原発依存のエネルギー政策の再検討が急務とされます。私たちは、国の原発政策をひたすら追認してきた裁判所の責任も忘れてはなりません。

 平和で幸福に生きる権利の尊重を謳う日本国憲法の理念に基づいて、新たな日本の再生が行われたと歴史に刻まれる日まで、まだまだ長い道のりがあるでしょう。私たち弁護士も法律家として息長く被災者支援のために微力を尽くしたいと考えます。