弁護士 菅沼 友子

暑中お見舞い申し上げます

 コロナ禍が長引く中、台風や豪雨など自然災害の発生しやすい季節がまたやってきました。昨年10月の国連の報告では、この20年間に発生した大規模自然災害はその前の20年間のほぼ2倍。気候変動がその原因の大部分を占めているということです。コロナウイルスのパンデミックと気候変動との関係を指摘する研究者も少なくありません。

 この気候変動をもたらしているのは、経済成長を追求する私たち人間の活動です。このような状況を地質年代になぞらえて「人新世」というのは、人間の活動が惑星の衝突や火山の大噴火に匹敵するような大きな影響を地球環境に与えている、という事実を的確に表現していると感じます。

 地球環境が後戻りできない状態になってしまうまで、残された時間はあまりありません。マイボトルやエコバッグを持ち歩くことだけに満足せず、この問題に真剣に向き合うことが必要です。