水仙

 白い花びらと黄色の大きな芯。派手ではないけれど上品な香りと育てやすさが魅力な花です。ギリシア神話に「ナルキッソス」という水に映った自分に恋する少年の話が出てくるくらいですから、古くヨーロッパには自生していたらしく、中国経由で日本に来たようです。南宋の頃、留学していた僧が持ち帰ったという話もあり、また黒潮に乗って球根が海岸に流れ着いたという話もいかにも、と思えます。

 花びらが6枚、に見えますが、外側の3枚は萼の変化したものだそうです。

瀧 貴美枝