この10年間は「司法制度改革」が進められ、私たち弁護士の活動の場である「司法」は大きく変わりました。

 たとえば、

① 司法制度をより利用しやすいものにするための改革として、「労働審判」制度の創設や民事法律扶助の拡充と法テラスの設立、救済範囲の拡大等をはかるための行政事件訴訟法の改正、国選弁護の被疑者段階までの拡大や公判前整理手続の創設、証拠開示等の刑事訴訟法の改正、消費者団体が事業者の違法な行為の差し止めを請求できることとした「消費者団体訴訟制度」の創設、裁判外紛争解決手段(ADR)の適切な利用を促進するためのADR法の制定等

② 司法制度を支える法曹のあり方の改革として、社会人にも門戸を開き法曹養成に特化した実践的な教育を行う法科大学院の創設、新司法試験の導入と合格者の大幅増(2003年:1170人→2012年:2102人)等

③ 司法が国民的基盤を持つための改革として、刑事裁判に国民が参加する裁判員制度の創設、司法に関する学習機会を充実するための「法教育」の推進等

などがなされました。

 その他に取調べの全過程の録音・録画(可視化)の実現などが現在、検討されています。

 法科大学院の乱立や弁護士の急増による新人弁護士の就職難など、改革に伴うひずみが顕在化して一部見直しもなされていますが、司法を国民に身近な開かれたもの、利用しやすく頼りがいのあるものに変えていくという改革の理念は引き続き追求されるべきです。