「年末」の行事
この記事は約 2 分で読めます。
10月31日はハロウィーン。少し前までハロウィーンなんて行事は聞いたこともなかったのですが、いつの間にか、秋の訪れとともに、あちこちでカボチャやらオバケやらの飾り付けが始まり、あちこちで仮装パレードが行われ、時には悪のりした参加者による痴漢、盗撮、破壊行為などが事件としてニュースになるのが、半ば恒例化しているようです。
わが事務所が四ッ谷から今の新宿御苑前に引っ越してきたのが3年前のちょうどこの時期で、引っ越しに向けた荷物の整理などでくたくたになって帰ろうとした電車で、ハロウィーンパーティー帰りの乗客と乗り合わせて、赤いミニスカートで赤いランドセルを背負った髭面の屈強な男性グループの姿に、悪い夢を見ているような気分になったのを思い出します。本人たちはいたって楽しそうでしたが。
古代ケルトに起源があるというハロウィーンですが、もともとは収穫祭とケルトの年末である10月31日に死者の霊がこの世に帰ってくるお祭りだそうで、日本で言えば秋祭りとお盆が一緒にやってくるようなものですね。お盆なら先祖の霊を静かに迎えるところですが、現代日本のハロウィーンでは自ら死者に扮装してしまうわけで、何やらさっぱり分かりませんが、とにかくこの時期にはうっかり渋谷などに近付くと大変な騒ぎに巻き込まれそうで、気を付けなければいけません。
ハロウィーンがケルトの年末の行事なら、秋田・男鹿半島の大晦日にやってくるのは、ご存知「なまはげ」。なまはげが家々を巡って怠け者や泣き虫に取り付かれた子供たちを叱って廻るわけですが、彼らは鬼のような形相をしているものの、実は神の使い。「来訪神」なのです。
折しも、先日「男鹿のナマハゲ」を含む日本各地の「来訪神」について、ユネスコの無形文化遺産に登録される見通しになったとのニュースがありました。2009(平成21)年に登録されていた鹿児島県の「甑島のトシドン」に加えて、新たに9件の「来訪神」が世界的な無形文化遺産になるのだそうです。
しかし、皮肉にも「来訪神」の担い手は、少子高齢化の影響もあって、非常に少なくなっているとか。残念です。
なまはげには、できれば10月31日の渋谷スクランブル交差点辺りにやってきて、悪い子を次々と叱り飛ばしてもらいたいところです。
関連記事
-
やまない雨は
梅雨入り直後、今年の梅雨は「陽性」の雨で、しとしと降り続くというより、降るときに …
-
バベルの塔
現在、上野の東京都美術館で「ブリューゲル『バベルの塔』展」が開催されています。 …
-
事務所の目印
私たちの事務所が入居している大台ビルは、1階にはテナントスペースがないので、ご …
-
猛暑の夏
気が付けばもう8月も最終日ですね。 今年の夏はとにかく暑いの一言に尽きます。 昨 …
-
あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます 今年は戌年(いぬどし)です。 「戌」の文字は、武 …
-
73年前の夏
今日は言うまでもなく終戦記念日です。73年前の1945(昭和20)年8月15日正 …
-
明日は終戦の日
大型の台風10号が西日本に接近しているため、明日8月15日の高校野球の試合は順延 …
-
新宿に高潮
昨夜から今日午前中にかけて東京は豪雨に見舞われました。 みなさんのお近くではいか …
-
雨と傘と電車
東京もすっかり本格的な梅雨です。 雨の季節になくてはならないのは雨傘ですが、その …
-
道半ば
日本では大型連休中だった5月5日、世界保健機関(WHO)が新型コロ …
- PREV
- 暑さ寒さも
- NEXT
- ゴーン氏逮捕と人質司法